子供にピアノを習わせたいな~という親は多いはずです。でも、子供にとってピアノが慣れないうちは練習を嫌がったり…。
今回は、ピアノ初心者の子供でも嫌がらない、練習曲についてお伝えしていきたいと思います。是非、ご参考ください。
ピアノ初心者の子供にオススメの練習曲とは?
大昔からずっと、初心者のピアノ教則本と言えば、「バイエル」でした。この時代が、本当に長く続きました。半世紀以上、十年位まで、超メジャーな初心者が最初に渡される教則本でした。
これは、上下巻に分かれていて、上巻が赤、下巻が黄色だったことから、赤バイエル、黄バイエルと呼ばれていました。これが、初心者の進度を現すモノサシとして通用していたんです。
赤バイエル程度弾けたら良いです。黄バイエル程度弾けたら良いです。それとか、バイエルの練習曲は106番まであるので、80番程度弾けたら良いです、とかです。
例えば、幼稚園の先生になるのに必要なレベルは、80番程度と言われます。小学校の先生になる場合は、80~106番の間からランダムに五曲弾かされるとかです。社会のモノサシになっていた王道的な教則本でした。
ちなみに、この本が終了したレベルは、全音という楽譜会社が提示するところの、初級、第一課程修了というレベルになります。
初級は、第一課程と、第二課程があり、その後、中級、上級・・・と難度があがる訳です。今でもまあ、使われてはいます、この表現。
ただ、流石に不動の地位であったバイエル時代も、時流が変わり、今は、かなり多様化しています。旧態依然としたピアノ界にもやっと新風が・・・と言う感じです。
個人的なオススメは、樹原涼子さんが執筆された「ピアノランド」です。これは凄いと思いました。ピアノを身近に感じ、構えること無く、ピアノを友達にしてしまうような本です。二十年ピアノ講師をしていた間で、この本で初めてレッスンした子供は、一人残らず、最初から目を輝かせていました。
どんな風に?
先ず、ピアノの椅子を片付けます。手でじゃんけんのチョキを作って、それとぴったりな黒鍵を探すゲーム。黒鍵が二つだけ並んでいるところが丁度良い場所。端から端まで探す、立ったまま・・・
チョキを黒鍵に置いたまま、お父さん指を降ろしたところが「ド」なんです。メデタシ!そして、両手で交互にドを引きながら、ドだけでできた歌を歌う。そう、弾き語り!このシリーズ、6巻までありますが、最後まで弾けたら、バイエル修了かそれ以上の演奏力が身につくしくみになっています。
まあ・・・バイエルと二本立てにしても良いですけれどね。世間に、バイエル修了まで進んだと、胸を張る?ために。
ピアノ初心者の子供が嫌がらない練習方法
先ず、レッスンが楽しいことが第一条件になります。これには、タイミングや、動機付け、講師との相性も関わってきます。
凄く簡単なことから始めるのがミソで、お教室で、自宅でも、思わず「自分は天才だ!」と思わすことですね。八、九割は、褒め倒す!オレハデキル!ワタシハデキル!そして、残りの一、二割、注意点を言い添える。勿論、その注意点を克服したら、すかさずそのことに気付いてあげて、一緒に喜ぶ。
そうこうしている内に、引きたい曲がでてきたらしめたものです。アニメでも、ドラマ主題歌でもね。こうなると、弾きたい!弾かずにはおれない!聴いて欲しい!そんな子供になります。この路線で、親子で楽しく過ごしてください。
ピアノ初心者の子供がいやがらない練習法は…ハードルを低く設定することです。ちょっと頑張ったらできる。ちょっと頑張ったらできた。この積み重ねが最初に必要です。できそうにないこと。もしくは、猛烈に頑張らないと達成できない曲。
それは、最初の段階では不要です。最初から挫折感を持ってしまうことはトラウマになる可能性もあります。ピアノって楽しい。音楽って好きだ。その気持ちを共有してくれる先生や親がいれば大丈夫です。
子供がピアノ初心者だった場合の練習方法について詳しく書いてます。こちらも、ご参考ください。
>>ピアノ初心者の子供!練習方法について
ピアノ初心者の子供にピアノって買って上げた方がいいの?
はい、超ウルトラ級にYES!です。キーボード、電子ピアノ、当然、エレクトーンも、全て似て非なる物です。これでは、指も耳もできません。
なぜなら、本当のピアノは、自分の指の力の入れ方で強弱を無限大に変化させる楽器だからです。確かに、電子的な楽器でも、そのために、「ピアノタッチ」というスイッチを作っていますが、無いよりましな程度の物です。自分の指で、自由自在に強弱をつける習慣の為には、ピアノは必須です。先ず、指に力がつきませんし。
そして、音色についても、ピアノであれば、自分の指でそれを変えることが演奏なのです。例えば、私が道を歩いていて、どこからか、ピアノの練習が聞こえてきたとします。「あ、このファは、左手4番で弾いたな、そしてそのタッチは、指を鍵盤に対して奥側に向かって離した音色の残り方だな」
こんなことを私の耳が勝手に聞き取るんです。その耳は、ピアノを弾かなくては身につきません。そして、ピアノを与えるタイミングが遅くなればなるほど、今更的になり、とても残念な結果が待っています。
ピアノは、とても高価だし、場所もとるし、重たいのは事実ですが、そうであっても、ピアノを習わせるなら、ピアノを買ってあげてください。流行だとか、型遅れだとか無い、一生物になるのですから。そう思えば、高い買い物では無いと思います。
今は、サイレント機能がついているピアノもあるし、車と違って、百年経っても現役可能なのがピアノです。
まとめ
今は、メンタルが取り沙汰されることが多いですよね。幼児の発達障害も多岐にわたっています。ピアノはその観点からも、とても良い習い事だと思います。
私は、以前、音楽療法学会に所属して、音楽療法も学んでいましたが、音楽が人に及ぼす影響は素晴らしいものがあります。長い目で見た時に、子供に残してやれる宝になるのがピアノです。
家族みんなで、のんびりピアノライフが楽しまれることをお勧めします。
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