いつかは必ずくる親の介護!介護するためにも時間が必要です。
仕事を休んで介護しても大丈夫なのか?など、気になる点について色々とお伝えしていきます。
親の介護は大変
見ると言う視点では、子育ても、親の介護も同じですが、子供は日々成長し、先が見えているのに対し、親は、日々老化し、先が見えないことが大きな違いになります。
三ヶ月、一年、期間限定であれば、どうにか気持ちを奮い立たせて頑張れるけれど、後、十年かも、二十年かも、ひょっとしたら三十年かもしれない訳です。
その間の人生が、ずっと介護に縛られるとしたら?絶壁の前に立ち尽くす気分にもなってしまいます。しかも、介護理由が単に、身体的理由であり、身体的障害への介護であれば、メンタル的には、未だやっていけます。
でもこの介護の主たる理由が、認知症の場合、殆どの人が、メンタルやられると思います。言ってもムダ。どんなに努力してもです。
そして、その言ってもムダな相手が自分の親だったら?他人だったら、未だ割り切れるけれど、これが、自分を育ててくれた、あの強くて、優しくて、立派だった、自分の親だったら?あれほど、自分を大事に育ててくれた親。だから、その老いた親を今度は自分が大事にしよう、するべきだと思う親だったら?
経験した人なら誰でも解ることですが、そんな自分の大事で立派な親が、どうしてこんな事を?病気なのだ、認知症なのだ、と解っていても、茫然自失を繰り返す日々になってしまいます。
毎度毎度、暴言を吐かれたら、こちらもつい・・・ということも。物盗られ妄想、被害妄想、暴力、過食、失禁。これらと付き合うのに、期限が解らないということなんです。
私は、五人の親の介護をしました。その内、二人が認知症でした。誰も、親の介護を甘くみている人はいないと思いますが、それなりの覚悟をもち、知識、リサーチをもってして、打開策のカードを沢山用意されることをお勧めします。
親の介護のために会社を休み場合の注意点
親の介護のために仕事を休むことの注意点についてお伝えしていきます。超高齢化社会ですし、労働者不足の日本ですから、年々、介護休暇等の制度は充実してきています。平成29年1月1日に、「育児・介護休業法」が改正されています。先ず、基本的に親族の介護をする目的で、従業員が介護休暇申請をした場合、雇用主はそれを拒むことはできません。これは、介護認定が必須とか、要介護いくら以上とかの縛りはありません。
大きく分けて、介護休業と、介護休暇があります。イメージとしては、長期的に休む場合が介護休業、スポット的に(定期的であっても)休む場合が介護休暇になります。
介護休業は、対象家族一人につき、通算して93日に達するまで三回を上限として取得可能です。但し、一年以上継続雇用されていることが条件になります。
介護休暇は、一年度において五日間、介護する対象者が二人であれば、十日間になります。直近の法改正によって、半日単位の取得も可能になっています。先ずは、上記のような制度を事前に熟知して、有効に利用することが肝要です。よく知らないまま、取り敢えずというスタートは、とても損だし、無謀とも言えます。
そして、自分が所属している組織においての現状把握も必須です。「砂上の楼閣」である可能性もある訳です。実際には、「育児・介護休業法」によって、申し出た社員に対して、雇用主はこれを拒めない、筈なのですが・・・法律と権利も知るべきですが、現実の状況も把握すべきということです。
実際には、権利を行使してみたら、自分が社内の第一号になることもあります。もし、以前に、若しくは進行中的に取得している人がいたら、その人達の現況も調べてみることをお勧めします。酷な表現になりますが、戦力低下になる訳です。
貴方がどんなに優秀であっても・・・配置転換、別の手当の削減等々は、視野に入れておくべきかと思います親の介護は大変ただ、時代はIT時代。在宅勤務を大きく認めてもらうことを提案してみることも良いと思います。これは仕事内容にもよるとは思いますが、「在宅勤務」これは、大きなキーワードとなります。
親の介護のために介護施設もある
前述したように、親の介護は、先の見えない介護なので、一人で背負い込むことは禁忌です。介護という背中の荷物を分かち合う作業を積極的に早い時点からするべきです。
そのための選択肢の一つが介護施設です。化石的イメージだと養老院、老人ホームです。超高齢化時代が進行する昨今は、施設はとても多様化しています。
・特別養護老人ホーム
此処が一番、重度なところです。要介護3以上。寝たきりか、それに近い人が入所するイメージです。そして、とても待機者が多いところでもあります。
・介護老人保健施設
要介護1程度の人が対象です。軽度から中程度の認知症や、車椅子程度の人が多いです。ここも、待機者、多いですね。
・介護療養型医療施設
なんらかの入院が必要な疾病が重複している場合の施設です。上記の施設に併設されているところが、移動しやすくて便利です。三ヶ月以内で行ったり来たりするイメージですから。
とにかく、以上の三つが介護保険施設になります。勿論、それ以外にも、サービス付き高齢者向け住宅や、グループホームがある訳です。
これらを選択する時には、既に介護認定が降りている筈ですから、担当の介護支援専門員とも十分に損談し、また事前に下見もして、最善の選択を行う努力をされることをお勧めします。
まとめ
情報を制することです。その為にできることの一つに、介護する家族の会のようなところが、地元にある筈ですから、それらに入会することもお勧めします。
医療サイド、専門家からの情報と、実際に介護している人から入る現実の情報は、結構、違っています。また、それらのサークルに参加することによって、悩みや苦労を共有したり、笑い飛ばしたりすることもできます。
自分のメンタルのコントロールもとても大事なので、いろんな援助を利用しつつ、同じ立場の人ともガス抜きをして、介護が全ての生活ではなく、生活の一部分が介護という生活を選択されると良いと思います。
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