2歳児検診で言葉の発達が遅いと診断されたら…「言葉の発達には個人差がある」と頭の中では分かっていても、心配ですし、発達を促すために何かできることがあるなら、すぐにでも取り入れたい気持ちになりますよね。
そこで今回は、2歳児の言葉の発達について書いていきたいと思います。2歳児の言葉の目安を確認してみてください。
発達が遅れる原因や、発声を促すための子供との接し方などを紹介します。
目次
2歳児検診とは?
・2歳児検診って何をするの?
2歳児検診では主に、身長や体重、頭囲を測定するなど身体的な発育状況や、歯の健康状態、言葉や感情面の発達についてチェックを行います。
母子手帳に記載されている2歳児検診のチェック項目
走ることができますか?スプーンを使って自分で食べますか?積木で塔のようなものを作ったり、横に並べて電車などにみたてたりして遊ぶことをしますか?テレビや大人の身振りのまねをしますか?2語文(ワンワンキタ、マンマチョウダイ)などを言いますか?肉や繊維のある野菜を食べますか?歯の仕上げみがきをしてあげていますか?どんな遊びが好きですか?
2歳児検診では、問診によって上記のようなチェックを行います。ただし、必ずしもできないからといって発達に問題があるという訳ではありません。これらのチェック項目は、あくまで発達の目安です。発達には個人差がありますので、焦らず、子供の発達を促せるようフォローしていくことが大切です。
・2歳児検診は子育ての不安や疑問を解決する良い機会
2歳児検診では、子供の心身の発育状況を調べるだけでなく、ママが子育てに関する悩みや疑問について、医者や看護師、保健師などに気軽に相談することができます。 特に2歳頃の子供は、自立心が発達し、自己主張が強くなる時期(イヤイヤ期)です。思うようにできないことがあると、癇癪を起こしたり、反抗したりすることがよくあるため、子育てに不安を抱えているママが多いです。
子育てについて悩みがあるなら、この機会に遠慮なく相談してみて下さい。良い解決法が見つかったり、日頃のストレスが解消されて気持ちが軽くなります。
2歳児の言葉の目安とは?
・2歳児の言葉の目安
一般的に、2歳児の言葉の発達の目安は「2語文(ワンワンキタ、マンマチョウダイなど)が話せるかどうか」ということがポイントになります。しかし、言葉の発達には個人差が大きいです。単語だけしか話せなくても、大人の言っている意味が理解できたり、指さしなどでコミュニケーションがとれていれば問題ありません。
・発達パターンは様々!まずは見守ることが大切
「2歳児は2語文を話せることが目安」と言われると、まだ単語しか話せない子供をもつママは心配になるかと思います。しかし、言葉の発達のペースやパターンは様々です。例えば、2歳頃は「言葉の爆発期」といわれており、今まで言葉数が少なかったのに、ある日、急にたくさんの言葉を話し出す子もいます。
また、2歳頃の子供は、言葉を「内言」として蓄えていることもあります。内言とは、言葉として発声していないだけで、頭では言葉の意味を理解しており、思考をするために自分自身の心の中で用いる言葉のことをいいます。さらに、言葉の発達ペースには、子供の性格が影響しているということも考えられます。
恥ずかしがり屋、無口で大人しいといったタイプの子供は、自分の気持ちを積極的に発言するよりも、自分の頭の中で処理することが多いです。そのため、言葉の発達が遅くなることがあります。このように、言葉の発達の仕方は子供によって様々です。心配し過ぎず、まずは子供のペースや個性を考慮し、見守っていくことが大切です。
2歳児検診で言葉の発達が遅いと診断されたら
2歳児検診で言葉の発達が遅いと診断=「発達障害確定」ではない
2歳児の発達の目安となる2語文を話せない場合、検診で「言葉の発達が遅い」と指摘を受けることがあります。言葉や感情の発達が遅いということは、発達障害(自閉症、ADHD・注意欠陥多動性障害、言語発達遅滞など)の可能性があるということです。
ただし、2歳児検診で言葉の発達が遅いと診断されたからといって、発達障害が確定したという訳ではありません。場合によっては専門機関の受診を勧められますが、現時点では判断しにくく、要観察となることも多いです。発達の遅れを指摘された場合、不安になるかと思いますが、焦らずに、日常生活の中に言葉の発達を促す工夫や対策を取り入れていくことが大切です。
発達障害だけが原因とは限らない!言葉の発達が遅いその他の原因とは?
・耳が聞こえない
耳が聞こえていないため、言葉を上手く話すことができないという場合もあります。声をかけても振り向かない、音に対して反応がないなど、耳が聞こえていない(聞こえにくい)かもしれないと感じたら、かかりつけの小児科で相談するなど、早めに医療機関を受診して下さい。
・周囲の環境によるもの
言葉を聞く機会が少ないと、言葉の発達が遅れる傾向があります。核家族である、兄弟が少ない、パパの仕事が忙しく、子供と接するのはいつもママだけ等…このような場合は、言葉を聞く機会が少ないため、言葉の発達が遅れがちです。しかし、逆に考えると、人(言葉)と接する機会を増やせば、子供の言葉の発達を促せる可能性があるということです。
パパやママが積極的に子供とコミュニケーションをとるのはもちろんのこと、おじいちゃんやおばあちゃんと会う機会を増やしたり、児童館などを利用してみたり、ママ友を自宅に招いたり…子供の発達の良い刺激となるよう、意識的に周りの環境を変化させてみることも大事です。
今すすぐできる2歳児の言葉の発達を促す対策とは?
・声かけ不足を改善する
遊びの場面だけでなく、食事、オムツ交換、着替え、お風呂など、日常生活の様々な場面で、子供に対する声かけを増やします。「お腹いっぱいになったね」「汗いっぱいかいたから着替えようね」「お風呂気持ち良かったね」など、些細なことでもたくさん子供に話しかけてあげれば、子供が言葉を覚えるきっかけがつくれます。
・見せたり、触らせたりする
聞くことだけでなく、様々なものを見たり、触ったりすることも、言葉の発達を促す良い刺激となります。何かを感じることが、言葉を吸収したり、発声をしたりすることにつながります。
・子供の気持ちを代弁する
子供がして欲しいことや、やりたいことは何なのかを探るため、子供の様子をよく観察してみます。「◯◯したいのかな?そんな時はこうやって言うんだよ。」と言って、子供の気持ちを代弁します。そうすることで、子供は徐々に「どんな場面でどんな言葉を使えば良いのか」を覚えていきます。
・歌や擬音語を遊びに取り入れる!
歌や面白い擬音語は、子供は大好きです。寝んねや抱っこの時に、歌を歌ってあげる習慣をつけたり、擬音語がたくさん使われている絵本を読んであげたりすると、より言葉に対する興味が湧いて、言葉の発達を促すことができます。
・身体も使って話しかける
「どうぞ」と言う時は、ママは手をさし出したり、ご飯を食べて欲しい時は、ママも口をモグモグしてみたり、子供が良いことをしたら、笑顔で褒めてあげたり…ただ単に声をかけるだけでなく、ジェスチャーや表情なども使って表現することで、子供は、その言葉はどんな意味で、どんな時に使うのかをイメージしやすくなります。
・子供にお願い(指示)をしてみる
「◯◯してくれるかな?」と子供にできそうな簡単なお願いをします。上手にできたら、お礼を言ったり、褒めたりします。このやり取りを繰り返すことで、子供は他者との言葉を使ったコミュニケーション方法を学べます。
まとめ
子供も、そしてパパやママにも、様々な個性があるように、子供の発達のペースも様々です。どうしても、他の子と比べて発達が遅いと不安になりますが、日頃の子供との関わり方や、周囲の環境を少し工夫することで、発達の遅れを改善することができます。発達のペースも、その子の可愛い個性と捉え、気持ちにゆとりをもって子供の成長を見守りましょう。
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